金融庁「記述情報の開示の好事例集2021」の公表(サステナビリティ情報に関する開示)

コーポレート・M&A

目次

  1. 気候変動関連
  2. 経営・人的資本・多様性等

※本記事は、三菱UFJ信託銀行が発行している「証券代行ニュースNo.189」の「特集」の内容を元に編集したものです。


 金融庁では、投資家と企業との建設的な対話に資する充実した企業情報の開示を促すため、「記述情報の開示の好事例集」を公表しています(本年3月最終公表)。12月21日、新たに「サステナビリティ情報」に関する開示の好事例を取りまとめた「記述情報の開示の好事例集2021」(「本好事例集」という)が公表されました。 「サステナビリティ情報」に関しては、コーポレートガバナンス・コードの改訂で開示の充実が図られたほか、金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループにおいて、サステナビリティを含めた 企業情報の開示のあり方について幅広く検討されています。このような状況の中、金融庁は、どのような開示が投資判断にとって有用と考えられるかについて、投資家・アナリストおよび企業が参加する勉強会を開催し、この勉強会で議論した内容が本好事例集として取りまとめられました。
 以下では、本好事例集に掲載された開示例の一部を、本好事例集に掲載された「投資家・アナリストが期待する主な開示のポイント」とともにご紹介します。

気候変動関連

【投資家・アナリストが期待する主な開示のポイント】

  • TCFD提言の4つの枠組みに沿った開示は有用
  • 気候変動リスクをどのようにモニタリングしているかを開示することは重要
  • リスクと機会の両面からの開示は、投資判断に欠かせない
  • 気候変動が自社にとってどのようなリスクがあり、戦略上重要なのかといった事実認識を 開示すべき
  • リスクの増減がどのように財務に影響を与えるかを開示することが重要であり、定量的な財務影響の情報は投資判断にとっても非常に有用
  • 温室効果ガスの排出量等の過去の実績数値の開示は、企業価値の分析を行う上で有用な情報

【開示例】

本好事例集(気候変動関連) 1-2

(出所)本好事例集(気候変動関連) 1-2より抜粋

経営・人的資本・多様性等

【投資家・アナリストが期待する主な開示のポイント】

  • サステナビリティ事項が企業の長期的な経営戦略とどのように結びついているかをストーリー性をもって開示することは重要
  • KPIについては、定量的な指標を時系列で開示することが重要
  • KPIの実績に対する評価と課題、それに対してどう取り組むのかといった開示は有用
  • 目標を修正した場合、その内容や理由を開示することは有用
  • 独自指標を数値化する場合、定義を明確にして開示することは重要
  • 女性活躍や多様性について、取り組む理由や目標数値の根拠に関する開示は有用
  • 人的資本投資について、従業員の満足度やウェルビーイングに関する開示は有用
  • 人権問題やサプライチェーンマネジメントについて、自社の取組みに関する開示は有用

【開示例①】

本好事例集(経営・人的資本・多様性等) 2-1

(出所)本好事例集(経営・人的資本・多様性等) 2-1より抜粋


【開示例②】

本好事例集(経営・人的資本・多様性等) 2-7

(出所)本好事例集(経営・人的資本・多様性等) 2-7より抜粋


【開示例③】

本好事例集(経営・人的資本・多様性等) 2-8

(出所)本好事例集(経営・人的資本・多様性等) 2-8より抜粋
問い合わせ先

三菱UFJ信託銀行
法人コンサルティング部会社法務・コーポレートガバナンスコンサルティング室
03-3212-1211(代表)

この特集を見ている人はこちらも見ています

無料会員登録で
リサーチ業務を効率化

1分で登録完了

無料で会員登録する